太田市美術館・図書館 ART MUSEUM & LIBRARY, OTA
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開館3周年記念展「HOME/TOWN」

2021年2月11日(木・祝)~2021年5月30日(日)

生活者であり表現者である三人の作品から、改めて
わたしたちが
生きているこの風土の特性に出遭う。

 

プレオンラインプロジェクト「わたしのホームタウン」はこちら

こちらから、展覧会会場風景動画および関連イベント動画をご覧いただけます。
【会場風景】開館3周年記念展「HOME/TOWN」展示映像(ロング版)
【会場風景】開館3周年記念展「HOME/TOWN」展示映像(ダイジェスト版)
【関連イベント】「対談:ホームタウンをめぐって」映像
【関連イベント】講演会「地元と感性:親しみの経験について」映像

インフォメーション

名称:開館3周年記念展「HOME/TOWN」
会場:太田市美術館・図書館 展示室1、2、3、スロープ、他
会期: 2021年2月11日(木・祝)~5月30日(日)
開催時間:午前10時~午後6時(展示室への入場は午後5時30分まで)
休館日:月曜日(ただし、5月3日は祝休日のため開館し、5月6日休館)
観覧料:500(400)円
※( )内は20名以上の団体及び太田市美術館・図書館カード、ふらっと両毛 東武フリーパスをお持ちの方。高校生以下および65歳以上、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の交付者及びその付添人1人は無料。おおた家庭の日(第1日曜日)は中学生以下の子ども同伴の家族無料。

主催:太田市、一般財団法人太田市文化スポーツ振興財団
助成:公益財団法人朝日新聞文化財団、公益財団法人野村財団
協力:東武鉄道株式会社
後援:太田市教育委員会、太田商工会議所、群馬テレビ、エフエム太郎、株式会社 エフエム群馬、NHK前橋放送局、上毛新聞社、読売新聞前橋支局、毎日新聞前橋支局、産経新聞前橋支局、東京新聞前橋支局、朝日新聞社前橋総局

 

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、「緊急事態宣言」及び「まん延防止等重点措置」の対象地域からのご来館はお控えください。

展覧会概要

「村の俺達の狼火をあげよう」——太田生まれの詩人・清水房之丞の詩作「霜害警報」(1930年)の一節をキーワードに、この土地の過去と現在を見つめ、未来を語る場として作り上げた開館記念展「未来への狼火」(2017年)から3年。「まちに創造性をもたらす、知と感性のプラットフォーム」を基本理念に開館した太田市美術館・図書館は、複合施設という特徴と、平田晃久によるユニークな建築構造をいかし、現代美術を軸にしながら文学・歴史までも取り入れた実験的な展覧会を積極的に開催してきました。
本展「HOME/TOWN」は、開館3周年を記念し、改めて風土を見つめ直す企画として、詩人・清水房之丞(1903-1964) 、美術家・片山真理(1987年生まれ)、写真家・吉江淳(1973年生まれ)の三人展として実施するものです。いずれも太田にゆかりをもつ、亡くなって半世紀以上が経つ詩人と、いまを生きる美術家と写真家の作品群は、時代や形式は異なるものの、ここの土地・歴史・生活を真摯に見つめることによって生み出され、表現としての揺るぎない力を持つに至っています。
さて、このたび、当館が三人のアーティストとともに皆さまを誘うのは、川をそのはじまりとする展覧会です。開館記念展にて当館は、太田の由来が「豊かな田んぼ」を意味するという一説から、土・大地へと眼差しを向け、展覧会のディレクションを行いました。そして、その肥沃な太田の大地は、北には渡良瀬川、南には利根川が流れ、豊かな川のあいだで挟まれるようにして人びとの生活が営まれています。
こちらからあちらへ。あちらからこちらへ。自身の家を起点にして日々繰り返す移動のなかで、何気なく見つめている、いま・ここ。生活者であり表現者である三人の作品から、改めてわたしたちが生きているこの風土の特性に出遭う場所を作り上げ、皆さまと享受したいと思います。
ご案内の終わりに、土と川に育まれた詩人の言葉の一節を。
「村の田圃は雲が湧いた様にまんまんと水だ」 ——清水房之丞「村の七月」(『青馬』第1巻第6号より)

タイトルコンセプト

「HOME/TOWN」(読み方:ホームタウン):記号「 / 」(スラッシュ)の斜線の造形に、本展で重要なモチーフになっている「川」のイメージを込め、本タイトルとしました。

 

出品作家


                 ©HIROAKI KATAYAMA

片山真理(かたやま・まり)|美術家
1987年、埼玉県生まれ、群馬県太田市育ち。2012 年、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程修了。先天性の四肢疾患により9歳の時に両足を切断。オブジェを用いたセルフポートレート、近年では足尾銅山を主題とした写真に取り組んでいる。その他「ハイヒールプロジェクト」として、歌手やモデルの活動も行う。多数の個展を開催し、「六本木クロッシング2016」(東京、2016年)、「ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展企画展」(イタリア、2019年)等に出品。写真集『GIFT』 (ユナイテッドヴァガボンズ、2019年)刊行。「群馬青年ビエンナーレ’05奨励賞」(2005年)、「木村伊兵衛写真賞」(2020年)等を受賞。太田市美術館・図書館では、開館記念展「未来への狼火」(2017年)に参加。
本展覧会開催中に「アネケ・ヒーマン&クミ・ヒロイ、潮田 登久子、片山 真理、春木 麻衣子、細倉 真弓、そして、あなたの視点」(資生堂ギャラリー 1/16~4/18)にて展示。

 

清水房之丞(しみず・ふさのじょう)|詩人
1903年、群馬県太田市生まれ。小学校教師として勤めながら、文学教育を研究し、詩、俳句を発表した。1930年『霜害警報』(詩之家出版部)以後、『青い花』、『西史』、『炎天下』、『西蔵娘』を出版。また、詩誌の編集・発行も手掛け、1927年に『青馬』、1932年には『上州詩人』を群馬県内の詩人6名で創刊。県内外の詩人と交流を持ちつつ、郷土の文芸振興に尽力した。1964年逝去。享年61歳。太田市美術館・図書館では、開館記念展「未来への狼火」(2017年)でも詩を展示。

 

吉江淳(よしえ・あつし)|写真家
1973年、群馬県太田市生まれ。1997年、中央大学文学部卒業。在学中から写真に関心を持ちはじめ、卒業後建築写真のスタジオに入社。1999年、北海道の牧場で働きながら写真を撮り続け、翌年から都内にてフリーランスとして活動開始。2002年に帰郷し、広告、婚礼等の撮影を行う一方、地方都市をテーマとした作品を中心に制作している。主な写真展に、「HOMETOWN」(1839コンテンポラリーギャラリー、台湾、2011年)、「地方都市」(新宿ニコンサロン、東京、2012年)、「川世界」(梅田 蔦屋書店、大阪、2017年)など。主な写真集に『地方都市』(蒼穹舎、2014年)、『川世界』(salvage press、2016年)、 『出口の町』vol.1-4(同前、2018-2020年)がある。太田市美術館・図書館では、「愛でるボタン展〜アイリスのボタンづくり〜」(2018年)に参加。

グラフィック

平野篤史(ひらの・あつし)|デザイナー
1978年、神奈川生まれ。2003年、多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科卒業。株式会社MAQ、株式会社ドラフトを経て、デザインスタジオAFFORDANCE設立。主な仕事として、企業ブランディング、CI、VI、プロダクトデザイン、エディトリアルデザイン、ロゴデザインなど、グラフィックデザインを基軸に活動。太田市美術館・図書館(設計:平田晃久、2017年)開館にあたって、ロゴマーク及びサイン計画を担当した。多摩美術大学准教授。TDC賞,JAGDA新人賞,SDA賞,経済産業大臣賞などを受賞。

ディレクション

小金沢智(こがねざわ・さとし)|キュレーター/東北芸術工科大学専任講師
1982年、群馬県生まれ。世田谷美術館、太田市美術館・図書館学芸員を経て、2020年4月より、東北芸術工科大学専任講師。明治学院大学大学院文学研究科芸術学専攻博士前期課程修了。「現在」の表現をベースに据えながら、ジャンルや歴史を横断するキュレーションを得意とする。これまでの主な企画に、いずれも太田市美術館・図書館での「未来への狼火」(2017年)、「ことばをながめる、ことばとあるくーー詩と歌のある風景」(2018年)、「佐藤直樹展:紙面・壁画・循環」(2019年)、「2020年のさざえ堂ーー現代の螺旋と100枚の絵」(2020年)など。

 

出品予定作品

片山真理《on the way home #001》
2016年、タイプCプリント

 

片山真理《on the way home 2005-2017》2005-2017年
カラー写真70点組、各8.9×12.7cm、インスタレーションビュー
(片山真理「帰途」群馬県立近代美術館、2017年)
PHOTO:Takeo Yamada
片山真理《untitled》2008年、タイプCプリント 片山真理《untitled》2008年、タイプCプリント

 

吉江淳《出口の町》2019年、タイプCプリント 吉江淳《出口の町》2018年、タイプCプリント

 

吉江淳《Riverland》2009-2010年、タイプCプリント 吉江淳《川世界》2016年、タイプCプリント

 

 

清水房之丞「霜害警報」(『霜害警報』1930年)
グラフィック デザイン:平野篤史
(太田市美術館・図書館 開館記念展「未来への狼火」展示風景、2017年)

関連イベント

1.対談:ホームタウンをめぐって【参加料無料、当館HPより要予約】終了しました。
出演:吉江淳(本展出品作家)、小金沢智(本展ディレクター、東北芸術工科大学専任講師)

開館3周年を機に、「ホームタウン」を主題として、美術家の片山真理、詩人の清水房之丞、写真家の吉江淳の3名による展覧会として開催される本展。今回の対談は、吉江淳氏、そして本展のディレクターである小金沢智氏の対談として、太田市に居住しているかどうかを問わず、私たちがそれぞれの「ホームタウン」に思いを馳せる時間として企画されました。
内容としては、展覧会の主旨、出品作品、COVID-19感染拡大防止の観点から展覧会延期を機に実施したプレオンラインプロジェクト「わたしのホームタウン」での「吉江淳の写真ノート」や、今「ホームタウン」を主題にすることの意味についてなど、複数の視点からお話しいただく予定です。ぜひご参加ください。


吉江淳(よしえ・あつし)|写真家
1973年、群馬県太田市生まれ。1997年、中央大学文学部卒業。在学中から写真に関心を持ちはじめ、卒業後建築写真のスタジオに入社。1999年、北海道の牧場で働きながら写真を撮り続け、翌年から都内にてフリーランスとして活動開始。2002年に帰郷し、広告、婚礼等の撮影を行う一方、地方都市をテーマとした作品を中心に制作している。主な写真展に、「HOMETOWN」(1839コンテンポラリーギャラリー、台湾、2011年)、「地方都市」(新宿ニコンサロン、東京、2012年)、「川世界」(梅田 蔦屋書店、大阪、2017年)など。主な写真集に『地方都市』(蒼穹舎、2014年)、『川世界』(salvage press、2016年)、 『出口の町』vol.1-4(同前、2018-2020年)がある。太田市美術館・図書館では、「愛でるボタン展〜アイリスのボタンづくり〜」(2018年)に参加。


小金沢智(こがねざわ・さとし)|キュレーター/東北芸術工科大学専任講師
1982年、群馬県生まれ。世田谷美術館、太田市美術館・図書館学芸員を経て、2020年4月より、東北芸術工科大学芸術学部美術学科日本画コース専任講師。明治学院大学大学院文学研究科芸術学専攻博士前期課程修了。「現在」の表現をベースに据えながら、ジャンルや歴史を横断するキュレーションを得意とする。これまでの主な企画に、いずれも太田市美術館・図書館での「未来への狼火」(2017年)、「ことばをながめる、ことばとあるくーー詩と歌のある風景」(2018年)、「佐藤直樹展:紙面・壁画・循環」(2019年)、「2020年のさざえ堂ーー現代の螺旋と100枚の絵」(2020年)など。

日時:2月11日(木・祝)午後2時~3時30分(開場:午後1時30分)
会場:3階視聴覚ホール
定員:30人(事前申込制)

【申込方法】
1月13日(水)午前11時から先着順で受付します。(定員になり次第締め切らせていただきます)
下記のイベント申込フォームに「①参加者氏名 ②電話番号 ③メールアドレス」を入力し送信してください。

※1回の申込みにつき2名様まで申し込みいただけます。2名様の場合は、お二人のお名前をご記載ください。
※事前申込で定員に達しなかった場合は、申込みがなくても当日ご参加いただけます。
※新型コロナウイルス感染症の状況次第では、実施を中止することがございます。その場合、対談の様子を撮影し、編集のうえ、後日動画にて配信します。
※当日の受付時に、検温と個票の記入にご協力をお願いします。

イベント申し込みフォームはこちら

※「1.対談:ホームタウンをめぐって」は定員に達したため受付を終了しました。

※お申し込みされた方は、当館から確認のメールが送信されます。「event_museum@artmuseumlibraryota.jp」が受信できるよう設定をお願いします。


2.講演会:地元と感性:親しみの経験について【参加料無料、当館HPより要申込】
出演:青田麻未(美学研究者)

HOMETOWN、つまり、現在暮らしている場所や「地元」という存在について、じっくりと考えたことがある方は多いかもしれません。しかし、それを感性的な観点から考えることは少ないでしょう。本講演では、美学研究者の青田麻未氏をお迎えし、「地元」を私たちがどのように感じ取り、接しているのかを、「親しみの経験」という観点からお話しいただきます。感性とは何か?、そして地元に特有の感性的経験とは何か?をわかりやすく知ることができます。ぜひご参加ください。


青田麻未(あおた・まみ)|美学研究者
専門は英米系環境美学・日常美学。
1989年、神奈川県横浜市生まれ。2018年、東京大学博士号(文学)取得。2018年4月より日本学術振興会特別研究員(PD/成城大学)。応用哲学会理事、『フィルカル』編集委員等を務める。著書に『環境を批評する 英米系環境美学の展開』(春風社、2020年)。最近の主な論文に「環境の時間変化と鑑賞――参与を伴う活動によるフレームの構築」(『美学』2019年12月)、「環境美学における気候変動の問題」(『現代思想』2020年2月)がある。

日時:4月17日(土)午後2時~3時30分(開場:午後1時30分)
会場:3階視聴覚ホール
定員:30人(事前申込制)

【申込方法】
1月13日(水)午前11時から先着順で受付します。(定員になり次第締め切らせていただきます)
下記のイベント申込フォームに「①参加者氏名 ②電話番号 ③メールアドレス」を入力し送信してください。

※1回の申込みにつき2名様まで申し込みいただけます。2名様の場合は、お二人のお名前をご記載ください。
※事前申込で定員に達しなかった場合は、申込がなくても当日ご参加いただけます。
※新型コロナウイルス感染症の状況次第では、実施を中止することがございます。その場合、対談の様子を撮影し、編集のうえ、後日動画にて配信します。
※当日の受付時に、検温と個票への記入にご協力をお願いします。

イベント申し込みフォームはこちら

※お申し込みされた方は、当館から確認のメールが送信されます。「event_museum@artmuseumlibraryota.jp」が受信できるよう設定をお願いします。

プレオンラインプロジェクト
わたしのホームタウン

2019年末に発生した新型コロナウイルスによるパンデミックは、私たちの生活に多大な影響を与え続けています。移動が制限され、「STAY HOME」が求められる状況は、私たちの住む場所・住んできた場所を改めて見つめ、思いを巡らせる機会となったとも言えるでしょう。
当館開館3周年記念展「HOME/TOWN」は、当初2020年7月23日~11月1日を会期に開催予定でしたが、感染症の影響により、2021年2月11日(木・祝)~5月30日(日)の会期に変更となりました。
これに伴い、これから展覧会初日までの期間に、プレオンラインプロジェクト「わたしのホームタウン」を実施いたします。
オンライン上でコンテンツを発信し、イベントを開催することで、多くの人が、それぞれの場所で故郷、ふるさとについて思いを巡らせていただき、作品や作家に関心を持っていただく機会となれば幸いです。

詳細はこちら

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