太田市美術館・図書館 ART MUSEUM & LIBRARY, OTA
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太田の美術vol.3「2020年のさざえ堂——現代の螺旋と100枚の絵」

2020年2月6日(木)~2020年5月10日(日)

江戸時代後期、関東以北で建てられ、現在では数少ない事例として群馬県太田市・曹源寺に現存する螺旋構造の仏堂——通称「さざえ堂」。

螺旋構造の美術館内で展開する、「さざえ堂」と「螺旋」を現代の視点からとらえ直す、絵画・音+映像・インスタレーション!

インフォメーション

名称:太田の美術vol.3「2020年のさざえ堂——現代の螺旋と100枚の絵」
会期: 2020年2月6日(木)~5月10日(日)/82日間
会場:太田市美術館・図書館 展示室1、2、3、スロープ、他
開催時間:午前10時~午後6時(展示室への入場は午後5時30分まで)
休館日:月曜日(2月24日、5月4日は祝休日のため開館し、2月25日、5月7日休館)
観覧料:一般300(200)円 ※( )内は20名以上の団体及び太田市美術館・図書館カード、ふらっと両毛フリーパス、本展会期中の大川美術館(桐生)の有料観覧券半券をお持ちの方。65歳以上、高校生以下、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の交付者及びその付添人1人は無料。おおた家庭の日(第1日曜日)は中学生以下の子ども同伴の家族無料。
主催:太田市、一般財団法人太田市文化スポーツ振興財団
助成:公益財団法人 三菱UFJ信託地域文化財団、公益財団法人野村財団
特別協力:曹源寺さざえ堂
技術協力:株式会社エーアイラボオオタ、株式会社セントエルモ
協力:東武鉄道株式会社
後援:太田市教育委員会、太田商工会議所、群馬テレビ、株式会社エフエム群馬、エフエム太郎、上毛新聞社、朝日新聞社前橋総局、産経新聞前橋支局、東京新聞前橋支局、毎日新聞前橋支局、読売新聞前橋支局、光ネット株式会社

概要

「さざえ堂」を知ってますか? 平安時代には行われていたという、100カ所の観音霊場を巡礼する「百観音巡礼」にならい、三層構造の空間に3カ所(秩父・坂東・西国)計100体の観音像を安置することで、簡略化した「百観音巡礼」を実現する建築物です。ユニークなのは、その通称が示す通り、内部が一方通行で、上りと下りが合流しない回廊式の構造になっていることでしょう。参拝者は、さざえのような「螺旋」状の空間をぐるりと歩きまわりながら、観音像に祈願するのです。
さて、群馬県太田市には、ふたつの螺旋状の建造物があります。ひとつは、1798(寛政10)年に建立された、「曹源寺さざえ堂」。もうひとつは、2017(平成29)年春に開館した、同じく三層構造からなる美術館と図書館の複合施設「太田市美術館・図書館」(設計:平田晃久)。
本展「2020年のさざえ堂——現代の螺旋と100枚の絵」は、曹源寺さざえ堂が国の重要文化財に指定されたことを機に、現代のさざえ堂とも言える当館にて実施する展覧会です。蓮沼執太(音楽家・アーティスト|1983年生まれ)、三瀬夏之介(日本画家|1973年生まれ)、持田敦子(アーティスト|1989年生まれ)の3名が異なる表現手法によって「さざえ堂」「螺旋」にアプローチしつつ、高橋大輔(画家|1980年生まれ)が「百観音巡礼」にならい計100枚の絵を各フロアに展示することで、さざえ堂の構造・意義に対して新たな光と可能性を投げかけます。
かつて仏文学者の澁澤龍彦が「螺旋」に対し、それは「たえず更新される人間精神の活力の表現である」(「螺旋について」『胡桃の中の世界』1974年)と述べているように、下部から上部へ、そしてまた下部へと展開する螺旋空間での身体性をともなった各作品の鑑賞体験が、鑑賞者の皆さまの身体と精神に活力を与え、新たな知覚の獲得に繋がることを期待しています。
美術館における巡礼の旅にようこそ。

出品作家

高橋大輔、蓮沼執太、三瀬夏之介、持田敦子(4名)

グラフィック

平野篤史

展示構成とふたつの見どころ

1.
さざえ堂のらせん状の構造から、3人のアーティスト(三瀬夏之介、蓮沼執太、持田敦子)が、「さざえ堂」「螺旋」をテーマにした作品展示を行います!

三瀬夏之介|展示室11階)
日本画家の三瀬夏之介が、本展のための新作と旧作によって、天井高約6メートルの展示室に絵画による螺旋空間を作り上げます。同時に、壁面には画家・高橋大輔の絵画も展示され、日本画・油彩画と異なるメディウムを使用する画家同士のコラボレーションも行われます。

参考作品(展示作品とは異なります)

三瀬夏之介《日本の絵》(2016年)、《ぼくの神さま》(2013年)
「詩情の森ー語りかたられる空間」(KAAT神奈川芸術劇場、2017年)展示風景 写真:西野正将


蓮沼執太|スロープ(展示室
1と展示室2の間)
音楽家・アーティストの蓮沼執太が、マイクを転がしながら歩き、音を採集するフィールドワーク・フィールドレコーディング作品《Walking Score》シリーズ最新作を展示します。当館とさざえ堂という異なる2ヶ所で撮影・編集されたふたつの映像と音が、ひとつの空間で重なります。

参考作品(展示作品とは異なります)

蓮沼執太《Walking Score in New York》
(2018年、シングルチャンネルビデオ・マイク・ケーブル、22分29秒) Photo:Yuichi Uchida


持田敦子|展示室2
(2階)
アーティストの持田敦子が、美術館の展示室を回転させる新作インスタレーションを展示します。さらに本展では、持田のこの新作インスタレーションに、高橋大輔の絵画を展示することを試みます。

参考作品(展示作品とは異なります)

持田敦子《T家の転回》(2017年) 写真:谷浦龍一


2.
さざえ堂の「百観音巡礼」に倣い、画家・高橋大輔が、1階に34点、2階に33点、3階に33点の計100点の絵画作品を展示します!

高橋大輔|展示室1~3(1~3階)
画家の高橋大輔が、近年制作した主に未発表の油彩画計100点を展示します。展示室1(1階)では三瀬夏之介と、展示室2(2階)では持田敦子の作品とのコラボレーションが行われるとともに、展示室3(3階)では高橋の作品のみで空間が作り上げられます。

参考作品(※展示作品とは異なる場合があります)

高橋大輔《無題(s.r)》(2017-2019年、油彩・カンヴァス、28.5×22cm)

高橋大輔《J,C,G,M》(2018-2019年、油彩・カンヴァス、53.5×65.6cm)

高橋大輔《白昼夢#2(オレンジ)》(2019年、油彩・カンヴァス、73.7×91.4cm)

 

出品作家

高橋大輔(たかはし・だいすけ)|画家
1980年 埼玉県越谷市生まれ。比企郡小川町在住。画家。2005年、東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻卒業。卒業後から個展を中心に活動。
一般的な油絵の概念を超えた厚塗りの絵画を手掛けることで知られる。
作品はすべて油絵具を使用しており、また完成予想を設定しない、独自のメソッドで創作を進める。
2016年、埼玉県立近代美術館での企画展「迫り出す身体」では約70点を超える新作をインスタレーションし、話題となる。近年は西欧絵画などに限らず、日本の洋画、日本画、書へもアプローチした、多様な作品展開をみせている。近年の主な展示に「絵画の在りか」東京オぺラシティーギャラリー(2014)、「ペインティングの現在-4人の平面作品から-」川越市立美術館(2015),「NEW VISION SAITAMA 迫り出す身体」埼玉県立近代美術館(2016)、「眠る絵画」URANO、viewing space、(2018),「自画像」Art Center Ongoing (2018)など。現在、東京造形大学非常勤講師。

写真:後藤武浩
蓮沼執太(はすぬま・しゅうた)|音楽家・アーティスト
1983年、東京都生まれ。 蓮沼執太フィルを組織して各地でのコンサート公演をはじめ、舞台、ダンス、映画等への楽曲提供、環境音や電子音を中心としたサウンドワークから音楽プロデュースなど幅広い制作活動を行う。近年では、作曲という手法を様々なメディアに応用し、映像、サウンド、立体、インスタレーションを発表し、国内外で展覧会やプロジェクトを活発に行う。主な近年のリリース作品に、ソロEP『Oa』(Northern Spy Record、New York /2019)、 アルバムに『ANTHROPOCENE』(蓮沼執太フィル / 2018)などがある。
また、自ら企画・構成をするコンサートシリーズ『ミュージック・トゥデイ』を主催。
主な個展としては、文化庁東アジア文化交流使として北京にて『作曲的|compositions』(Beijing Culture and Art Center、北京/2017)を開催し、翌年アメリカ初個展となる「Compositions」(Pioneer Works 、New York/2018)、『 〜 ing』(資生堂ギャラリー、東京/2018)、1日限りの展覧会として行った『Someone’s public and private / Something’s public and private』(Tompkins Square Park、New York/2019)がある。第69回芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。
三瀬夏之介(みせ・なつのすけ)|日本画家
1973年、奈良県生まれ。1999年、京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。既存の日本画の枠にとらわれない、多様なモチーフや素材、時にはコラージュを施した作品の圧倒的な表現力が高い評価を得ている。「トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞」(2002年)、「五島記念文化財団 美術新人賞」(2006年)、第「16回VOCA賞」(2009年)ほか、受賞多数。「日本の絵 三瀬夏之介展」(平塚市美術館、2013年)、「三瀬夏之介 ― 雨土の記」(浜松市秋野不矩美術館、2014年)、「日本の絵―執拗低音―」(京都市美術館別館、2015年)、「平成30年秋の有隣荘特別公開 三瀬夏之介―倣玉堂」(大原美術館有隣荘、2018年)をはじめとする個展開催や、グループ展に多数参加するほか、近年は「山形ビエンナーレ2018」でアートと民俗・博物資料を織りまぜた展覧会「山のような 100ものがたり」キュレーターを務めるなど、活動の幅を広げている。2014年より、東北芸術工科大学芸術学部美術科教授。

photo:Pezhman Zahed
持田敦子(もちだ・あつこ)|アーティスト
1989年、東京生まれ。2018年、東京藝術大学大学院先端芸術表現専攻修了。同年、バウハウス大学ワイマール 大学院 Public Art and New Artistic Strategies修了。2018年から2019年にかけて、平成30年度 ポーラ美術振興財団在外研修員としてドイツ、シンガポールにて研修。
プライベートとパブリックの境界にゆらぎを与えるように、既存の空間や建物に、壁面や階段などの仮設性と異物感の強い要素を挿入し空間の意味や質を変容させることを得意とする。北海道、ベルリン(ドイツ)、ハバナ(キューバ)、シンガポール、ライプチヒ(ドイツ)、網地島など、国内外で多数滞在制作を実施。近年の主な展覧会に、「近くへの遠回り―日本・キューバ現代美術展」(ハバナ、2018年)、「リボーンアート・フェスティバル 2019」(宮城県、2019年)など。

グラフィック

平野篤史(ひらの・あつし)
1978年、神奈川生まれ。2003年、多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科卒業。株式会社MAQ、株式会社ドラフトを経て、デザインスタジオAFFORDANCE設立。主な仕事として、企業ブランディング、CI、VI、プロダクトデザイン、エディトリアルデザイン、ロゴデザインなど、グラフィックデザインを基軸に活動。太田市美術館・図書館開館(設計:平田晃久、2017年)にあたって、ロゴマーク及びサイン計画を担当した。多摩美術大学非常勤講師。TDC賞,JAGDA新人賞,SDA賞,経済産業大臣賞などを受賞。

関連イベント

[1]オープニングトーク:展覧会の生まれるところ——博物館と美術館の視点から
出演:川延安直(福島県立博物館学芸課長)、小金沢智(当館担当学芸員)

川延安直(かわのべ・やすなお)福島県立博物館学芸課長。美術分野担当。1961年、神奈川県生まれ。筑波大学芸術学研究科修了。岡山県立美術館学芸員を経て、福島県立博物館に勤務。福島県立博物館でのこれまでの主な担当展覧会に、「雪村展 戦国時代のスーパー・エキセントリック」(2002年)、「老い 老いをめぐる美とカタチ」(2005年)、「岡本太郎の博物館・はじめる視点 博物館から覚醒するアーティストたち」(2009年)など。近年は、「はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト」、「ライフミュージアムネットワーク」など博物館の活性化をめざす事業にも携わる。

日時:2020年2月8日(土)午後2時~3時30分(開場:午後1時30分)
会場:当館3階視聴覚ホール
定員:80名(事前申込制)

【応募方法】
申込フォームか、太田市美術館・図書館イベント募集アドレス『event_museum@artmuseumlibraryota.jp』へのメールにて受付します。
タイトルに「2月8日オープニングトーク申込み」、本文に下記の事項を記入して送信ください。
※1通につき2名まで。2名様の場合は、お二人のお名前をご記載ください。

記載内容:①参加者氏名 ②電話番号 ③メールアドレス

応募期間:2019年12月21日(土)午前10時~(期間前のお申込は受付ができません。定員に達し次第募集を終了します)
     事前申込で定員に達しなかった場合は、申込がなくても当日ご参加いただけます。

申込フォーム:https://www.artmuseumlibraryota.jp/sazaedo-form/

[2]対談:絵画百態よもやま話
出演:高橋大輔、三瀬夏之介
日時:2020年2月22日(土)午後2時~3時30分(開場:午後1時30分)
会場:当館3階視聴覚ホール
定員:80名(事前申込制)

【応募方法】
申込フォームか、太田市美術館・図書館イベント募集アドレス『event_museum@artmuseumlibraryota.jp』へのメールにて受付します。
タイトルに「2月22日対談申込み」、本文に下記の事項を記入して送信ください。
※1通につき2名まで。2名様の場合は、お二人のお名前をご記載ください。

記載内容:①参加者氏名 ②電話番号 ③メールアドレス

応募期間:2019年12月21日(土)午前10時~(期間前のお申込は受付ができません。定員に達し次第募集を終了します)
     事前申込で定員に達しなかった場合は、申込がなくても当日ご参加いただけます。

申込フォーム:https://www.artmuseumlibraryota.jp/sazaedo-form/

[3]蓮沼執太&ユザーンライブ
出演:蓮沼執太&ユザーン

蓮沼執太とU-zhaanによる不定形ユニット。2015年5月にU-zhaanがナビゲーターを務めたJ-WAVE「RADIO SAKAMOTO」へ蓮沼がゲスト出演した際のスタジオセッションを耳にした坂本龍一氏から「あれ、もったいないから続けたほうがいいよ」と言われたことにより調子に乗って始動し、様々な形で共演や共作を続ける。2016年公開の映画『マンガをはみ出した男~赤塚不二夫』では音楽を手がけ、同作のサントラ盤『マンガをはみ出した男~赤塚不二夫オリジナル・サウンドトラック/ U-zhaan + Shuta Hasunuma』もリリースした。2017年にはゲストにアート・リンゼイ、デヴェンドラ・バンハート、坂本龍一を迎えたアルバム『2 Tone』を発表。翌2018年に同アルバムのアナログ盤が世界発売され、ニューヨークでリリースライブを行った。
http://www.shutahasunuma.com
http://u-zhaan.com

日時:2020年3月14日(土)午後4時~5時(開場:午後3時30分)
会場:当館3階視聴覚ホール
定員:80名
参加費:一般3,500円(1ドリンク込、展覧会観覧券付)
    中学生・高校生2,000円(1ドリンク込み、展覧会観覧券付。ただし学生証をご持参・ご掲示ください)
    *小学生以下は、保護者同伴に限り無料
企画:エーアイラボオオタ、片山昇平

【応募方法】
2020年1月21日より、下記にてチケット販売をいたします。
・キタノスミス(太田市美術館・図書館1階カフェ&ショップ) TEL 0276-55-8321
・Peatix https://sazae2020.peatix.com/

お問い合わせ先
エーアイラボオオタ 押田 090-9306-6654

[4]ギャラリートーク
講師:当館担当学芸員
日時:2020年5月9日(土)午後2時~3時
会場:展覧会場
定員:なし

[3]をのぞき、いずれも参加費は無料です。ただし、[4]は会場が展示室のため、当日の観覧券が必要です。このほかにも関連イベントを実施予定です。各申込方法は上記のとおりです。

 

カタログ

2020年3月下旬、撮り下ろし写真多数を含め、左右社から刊行予定。詳細は、決まり次第お知らせします。

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